2015年 07月 02日
映画『ディオールと私』
Paris繋がりということで…
本日は、映画『ディオールと私』をご紹介します【公式サイトはこちらから】
今年3月から公開が始まったこの映画。名古屋は4月まででしたが観て来ました。
ファッション・ドキュメンタリー映画は、やっぱり美容師大注目(なんちゃって)
東京の上映館には、ファッションや美容業界の面々と思われる皆さんが
かなりのドレスアップをして観に行く様子があったのだとか。
映画の概要↓↓↓
『2012年、伝統のメゾン、クリスチャン・ディオールの新しいオートクチュールデザイナーに
抜擢されたのは、メンズブランド出身のベルギー人、ラフ・シモンズだった。
オートクチュール未経験のラフと、ディオール・アトリエの誇り高き「お針子」たち。
通常は半年の準備期間を要するパリ・コレクションだが、彼らに与えられたのはわずか8週間。
初めてカメラ潜入が許されたアトリエから、世界中が大注目するドレスが生み出され、
そのドレスがランウェイで披露されるまで、8週間の彼らの闘いを追ったドキュメンタリー』
ラフ・シモンズという人について、始めはディオールの伝統や「お針子」たちに敬意を払う物静かな人かと思いましたが、
実は「闘う人」でした…!
準備期間中に訪れたある画家の個展が素晴らしかったため、
その絵を柄にして生地を作りたいと依頼します。
「かなり難しい柄でこの期間では無理だ」と断られても妥協しません。
生地担当コーディネーターを擁する『チーム・ラフ』が尽力し、
ディオール伝統のエレガントさはそのままに、
大胆な柄が融合した個性的なドレスが出来上がりました!
あ、ドレスよりも、それが一点一点このパリのアトリエのみで手作業で作られることに驚き、
なんだかちょっと感動したんだった
まだどんな人なのかよくわからないラフから入るデザイン画や注文に、「難しい型ね」「結構細かいわね、彼(笑)」なんて言いながら、時に厳しい顔で、
でも全体には明るくひょうひょうとした様子で最高級のドレスを作って行くお針子さんたちは、
大ベテランも若い人も、こちらが拍子抜けするほど自然体で親しみやすい人たちなのでした。
中央写真一番左の男性は、ベテランのおねえさま方に「彼は魔法の手を持っているのよ」と言われいつも難しいドレスばかり回されるそうなのですが(笑)、テストでモデルが着たそのドレスをそっと遠くで見守りながら、「美し過ぎて涙が出そうだよ」とキラキラした目で微笑んでいる様子がとても印象的でした。
きっと遠目で見たり裾が動く様子などを見ると、また別の美しさを発見し感動もひとしおなのでしょうね!
一方、マスコミ嫌いでちょっと神経質そうなラフですが(コレクション当日に会場のゲストに挨拶して回ることを事前から嫌だー気絶しそう、と言っていたり)、8週間しか無いせいで無理をさせているお針子さんたちを気遣い、さりげなくアトリエにお花を差し入れするなど、両者が段々とあたたかな関係を築いて行く様子を想像することができ、そんな面でもじんわりとhappyになれる、本当に素敵な映画でした。
とは言え、コレクション前日の夜、ドレスの大工事を指示!マズいところがあったため手直しというのではなく、ラフの感性で「よし、前後の身頃の生地を変えよう」という大工事。思わず私が「えぇーーーーっ!?」とのけぞりました。
そんなことはよくあることなのか、自然発生した援軍と共にドレスをぐるっと囲み、「朝までに終わるかしらねぇ?」と苦笑いしながらスパンコールを手縫いしていたお針子さんたち。
‘プロ’とはこういうことを言うのでしょうか。
他に印象的だったのは、頼りになるドレス部門の職長さん(この↑↑↑その場でチュールを切りラフのイメージに仕上げている女性)が顧客の要請(ドレスのちょっとした直し)で、ラフとの大切な打合せ前日になんとニューヨークに飛び、打合せ時に用意されるはずだったドレスが一着もラフの元に届かないというハプニング。
「なぜこんな時に彼女がニューヨークへ…!?他の人ではいけなかったの?」というラフに、「年に5000万も購入する顧客よ?仕方なかったの。コレクションも大切だけれど、顧客はもっと大切だわ」と言う場面。
超が付く一流ブランドのクリスチャン・ディオールでも、やっぱりお客さまは大切なのだな、と、
親近感とは違いますが、なんだか深く心に残る場面でした。
ショー当日、壁を花で埋め尽くした素晴らしい会場に有名女優やVOGUE編集長などゲストとマスコミが続々と詰めかける中、緊張感とプレッシャーでいっぱいになったラフが、静かな屋上でその気持ちを仲間に打ち明けそっと涙をぬぐう場面には、少し驚きました。よくこの場面をカメラに撮らせたなぁ…と。
お針子さんたちもショーに招待されていました。
「私たちは場違いねぇ」なんて陽気に言いながら会場の花を愛で、
ショーが始まると、思わずモデルのドレスを整えてあげる彼女たち。
ショー終盤で思わず感極まったラフが、そのままモデルよりも先に会場へ飛び出しそうな勢いで駆け出し、
仲間が歓喜で見送り、ひと呼吸置いて万感の想いのこもった表情でランウェイを歩くラフ、
で映画は終わりです。
今まだ全国で順次公開中なためDVDリリース日は未定のようですが、
購入して早くまた観たいなぁと思っています。
そういえばこのファッション・ドキュメンタリーも観たかったのに、もう名古屋終わってしまった
『アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生』
このファション・ドキュメンタリーも、happyになれるとっても素敵な映画でした!
本日は、映画『ディオールと私』をご紹介します【公式サイトはこちらから】
今年3月から公開が始まったこの映画。名古屋は4月まででしたが観て来ました。
ファッション・ドキュメンタリー映画は、やっぱり美容師大注目(なんちゃって)
東京の上映館には、ファッションや美容業界の面々と思われる皆さんが
かなりのドレスアップをして観に行く様子があったのだとか。
映画の概要↓↓↓
『2012年、伝統のメゾン、クリスチャン・ディオールの新しいオートクチュールデザイナーに
抜擢されたのは、メンズブランド出身のベルギー人、ラフ・シモンズだった。
オートクチュール未経験のラフと、ディオール・アトリエの誇り高き「お針子」たち。
通常は半年の準備期間を要するパリ・コレクションだが、彼らに与えられたのはわずか8週間。
初めてカメラ潜入が許されたアトリエから、世界中が大注目するドレスが生み出され、
そのドレスがランウェイで披露されるまで、8週間の彼らの闘いを追ったドキュメンタリー』
ラフ・シモンズという人について、始めはディオールの伝統や「お針子」たちに敬意を払う物静かな人かと思いましたが、
実は「闘う人」でした…!
準備期間中に訪れたある画家の個展が素晴らしかったため、
その絵を柄にして生地を作りたいと依頼します。
「かなり難しい柄でこの期間では無理だ」と断られても妥協しません。
生地担当コーディネーターを擁する『チーム・ラフ』が尽力し、
ディオール伝統のエレガントさはそのままに、
大胆な柄が融合した個性的なドレスが出来上がりました!
あ、ドレスよりも、それが一点一点このパリのアトリエのみで手作業で作られることに驚き、
なんだかちょっと感動したんだった
まだどんな人なのかよくわからないラフから入るデザイン画や注文に、「難しい型ね」「結構細かいわね、彼(笑)」なんて言いながら、時に厳しい顔で、
でも全体には明るくひょうひょうとした様子で最高級のドレスを作って行くお針子さんたちは、
大ベテランも若い人も、こちらが拍子抜けするほど自然体で親しみやすい人たちなのでした。
中央写真一番左の男性は、ベテランのおねえさま方に「彼は魔法の手を持っているのよ」と言われいつも難しいドレスばかり回されるそうなのですが(笑)、テストでモデルが着たそのドレスをそっと遠くで見守りながら、「美し過ぎて涙が出そうだよ」とキラキラした目で微笑んでいる様子がとても印象的でした。
きっと遠目で見たり裾が動く様子などを見ると、また別の美しさを発見し感動もひとしおなのでしょうね!
一方、マスコミ嫌いでちょっと神経質そうなラフですが(コレクション当日に会場のゲストに挨拶して回ることを事前から嫌だー気絶しそう、と言っていたり)、8週間しか無いせいで無理をさせているお針子さんたちを気遣い、さりげなくアトリエにお花を差し入れするなど、両者が段々とあたたかな関係を築いて行く様子を想像することができ、そんな面でもじんわりとhappyになれる、本当に素敵な映画でした。
とは言え、コレクション前日の夜、ドレスの大工事を指示!マズいところがあったため手直しというのではなく、ラフの感性で「よし、前後の身頃の生地を変えよう」という大工事。思わず私が「えぇーーーーっ!?」とのけぞりました。
そんなことはよくあることなのか、自然発生した援軍と共にドレスをぐるっと囲み、「朝までに終わるかしらねぇ?」と苦笑いしながらスパンコールを手縫いしていたお針子さんたち。
‘プロ’とはこういうことを言うのでしょうか。
他に印象的だったのは、頼りになるドレス部門の職長さん(この↑↑↑その場でチュールを切りラフのイメージに仕上げている女性)が顧客の要請(ドレスのちょっとした直し)で、ラフとの大切な打合せ前日になんとニューヨークに飛び、打合せ時に用意されるはずだったドレスが一着もラフの元に届かないというハプニング。
「なぜこんな時に彼女がニューヨークへ…!?他の人ではいけなかったの?」というラフに、「年に5000万も購入する顧客よ?仕方なかったの。コレクションも大切だけれど、顧客はもっと大切だわ」と言う場面。
超が付く一流ブランドのクリスチャン・ディオールでも、やっぱりお客さまは大切なのだな、と、
親近感とは違いますが、なんだか深く心に残る場面でした。
ショー当日、壁を花で埋め尽くした素晴らしい会場に有名女優やVOGUE編集長などゲストとマスコミが続々と詰めかける中、緊張感とプレッシャーでいっぱいになったラフが、静かな屋上でその気持ちを仲間に打ち明けそっと涙をぬぐう場面には、少し驚きました。よくこの場面をカメラに撮らせたなぁ…と。
お針子さんたちもショーに招待されていました。
「私たちは場違いねぇ」なんて陽気に言いながら会場の花を愛で、
ショーが始まると、思わずモデルのドレスを整えてあげる彼女たち。
ショー終盤で思わず感極まったラフが、そのままモデルよりも先に会場へ飛び出しそうな勢いで駆け出し、
仲間が歓喜で見送り、ひと呼吸置いて万感の想いのこもった表情でランウェイを歩くラフ、
で映画は終わりです。
今まだ全国で順次公開中なためDVDリリース日は未定のようですが、
購入して早くまた観たいなぁと思っています。
そういえばこのファッション・ドキュメンタリーも観たかったのに、もう名古屋終わってしまった
『アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生』
このファション・ドキュメンタリーも、happyになれるとっても素敵な映画でした!
by ten060406
| 2015-07-02 09:17
| あれこれコラム:from TEN